神風・愛の劇場スレッド 第164話『お役に立ちます』(その2)(3/17付) 書いた人:携帯@さん
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From: Keita Ishizaki <keitai@fa2.so-net.ne.jp>
Newsgroups: japan.anime.pretty,fj.rec.animation
Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: Sun, 17 Mar 2002 22:08:55 +0900
Organization: So-net
Lines: 417
Message-ID: <a724ha$hhk$1@news01bg.so-net.ne.jp>
References: <a3j3ch$1uh$1@news01be.so-net.ne.jp>
<20020215120849.5c4db527.hidero@po.iijnet.or.jp>
<a4nf9m$47m$1@news01ci.so-net.ne.jp>
<20020222125427.65a1b455.hidero@po.iijnet.or.jp>
<a5svqr$fr3$1@news01db.so-net.ne.jp>

石崎です。

1週間開いてしまいましたが、引き続き石崎パートです。

#このスレッドは、「神風怪盗ジャンヌ」のアニメ版第40話から着想を得て書
#き連ねられている妄想小説です。
#所謂二次小説に拒絶反応が無い方のみ、以下をどうぞ。

 この記事は、第164話(その2)です。
 第164話は(その3)まであり、この記事の後で投稿する予定です。

 第164話(その1)は、<a5svqr$fr3$1@news01db.so-net.ne.jp>からどうぞ。



★神風・愛の劇場 第164話『お役に立ちます』(その2)

●桃栗警察署

 桃栗体育館倒壊事件のため少なからぬ生徒が入院したこともあり、水曜日まで
桃栗学園は休校となっていました。
 まろんが言うように一日休息を取っても良かったのですが、都はこの一日を無
駄にはしませんでした。
 まずは朝食後、自転車で桃栗警察署へと向かいました。
 警察署に到着すると、事件の後始末が残っているのでしょう、警察官の動きが
普段より慌ただしく感じられました。
 自転車を停めるために駐車場に入ると、そこには機動隊の装甲車両が並んでい
て、駐車場の片隅に隊員達が整列していました。

「…これも、ジャンヌ絡みなのかしら」

 既に事件は終わったのにと首を傾げた都ですが、そんなことを気にしている暇
は無い事に気付き、警察署の中へと入って行きました。



 ジャンヌ特捜班の仮庁舎に入った途端、何とも言えない匂いに顔をしかめた都
は、事務室の惨状を見渡して溜息をつきました。

「あ…わわ、都さん!」

 毛布をかけて床に寝ていた春田が真っ先に気付き、慌てて跳ね起きました。
 毛布をどけたその姿を見て、都が顔を背けると、春田は自分の今の姿に気付い
て慌てて側の椅子にかけてあったズボンを履きました。
 やがて寝ていた他の刑事達も起き出して来ました。

「父さんは?」
「警部は裏で仮眠されてます」
「今朝まで仕事をされていたようですから」
「そう。ならもう少し寝かせておいた方が良いわね」

 都はそう言うと、誰の許可も取らずに父の使っている椅子に座り、春夏秋冬の
刑事達をぐるりと鋭い目つきで見回しました。
 都の様子を不安気な様子で見ていた刑事達。
 彼らは最初、どうして都がそのような目で自分達を見るのか、理解出来なかっ
たのです。
 しかし、秋田が最初にその理由に気付きました。

「都さん、予告状の件を黙っていたのは…」

 秋田の言葉で他の刑事達も漸く思い出しました。
 怪盗ジャンヌの予告状が来ていたにも関わらず、その事を黙っていたので都が
怒っているのだということに。
 事件の衝撃と、その後の激務はそのような大事な事すら刑事達から忘却させて
いたのでした。

「あたしを練習に専念させてくれるためなのよね」

 都がそう言うと、その場の空気が一気に和らぎました。
 どうやら理解してくれたらしい。
 そう感じた刑事達は、口々に氷室の娘に対する思いやりについて話そうとしま
した。

「でも、当日になってまで、あたしに嘘をついたのは許せない」

 そう言い、秋田のことを睨み付ける都。

「そ、それは…」
「せめて予告の内容さえ事前に判っていれば、まだ手の打ちようはあったかもし
れない。準備さえきちんと整えていれば、あの時にあんな…あんな…」

 知らず知らず、自分の両腕で自分を抱きしめていた都の顔は青ざめていて、周
囲に立っていた刑事達を心配させました。

「…はっ」

 自分の名を呼ぶ刑事達の声で、我に返った都。
 背中にひんやりとした物を感じ、都は自分が冷や汗をかいていることに気付き
ました。

「大丈夫ですか、都さん」
「うん、大丈夫。あの時のことを思い出して、ちょっとね」
「そうか。都さんはジャンヌが出現した時、すぐ側に」

 夏田が言うと、都は肯きました。
 それで刑事達は、都が余程怖い思いをしたのだろうと納得するのでした。

「しかし、ジャンヌが民間人を平然と巻き添えにするなんて…」
「何言ってるの。あれは本物のジャンヌじゃ無いわ!」

 春田が話し終わる前に、都は叫びました。

「本物じゃ無いって、どういうことです?」
「確かにあれは本物のジャンヌでした。自分も目の前で見ていたから、間違いあ
りません」
「…上手く言えないけど、あれは本物のジャンヌじゃないの。そんな気がする」

 自信なさげに、そのように言う都。
 その姿を見て、都はあの時に見た現実を信じたく無いのだろうと思い、その前
の日に彼らが上司から伝えられたことについて、都に伝えることは止めにしよう
と春田達は肯き合うのでした。


●枇杷町と桃栗町の境

「ほら、ここからも見えるあの屋敷。あそこに山茶花弥白は住んでいる」
「判りましたですですっ!」

 アクセスは、作戦会議の結果、弥白を監視することになったセルシアを屋敷の
近くまで案内していました。
 自分で命を助けたこともあり、弥白のことを気にしていたアクセスですが、人
間界のことに詳しい自分が、弥白ばかりに構っている訳にもいかなかったので、
ここはセルシアを頼ることにしたのでした。

「今日は最初だから送って行くよ」
「大丈夫ですですっ」

 胸を張って宣言したセルシアは、アクセスに自分の持ち場へと早く行くように
即し、アクセスがそちらに向かうまで、頑として動こうとはしませんでした。

「(目の前に見えている訳だし、良いか)」

 セルシアに人間界において行動する際の注意点については口を酸っぱくして教
えてあったのですが、やはりまだ心配だったアクセス。
 しかし、ここは彼女を信頼してやるべきだと思い直し、自分の探索担当地域へ
と向かうのでした。



 遠ざかるアクセスの後ろ姿を暫く目で追い続けていたセルシアは、彼がすっか
り遠ざかると漸く本来の目的地である、山茶花邸へと向かうことにしました。
 アクセスに言われるまでも無く、枇杷町を見下ろす丘陵地帯全てを占有する屋
敷は迷いようがありません。
 飛行時間にして、5分もかからず到達出来る距離。
 セルシアは翼を広げ、一気に弥白の屋敷へと向かおうとしたのですが。

「うわぁ…。可愛いですですっ」

 天界には存在しない地上界の生き物を目にしたセルシアは、単独行動なのを良
いことについふらふらと、目の前を横切った名も知らぬ小鳥の後を追いかけて行
くのでした。


●桃栗町西部郊外

 昨日の会議の結果に基づいて、西部地区の郊外に潜んでいると考えられる悪魔
の群を探索に向かったまろんは、ポケットの中に忍ばせたプティクレアの反応に
気を配りつつ、コピーされた桃栗町の地図と現在地点を見比べつつ、歩いていま
した。
 標識と地図を見比べ、確かに地図上に印がつけられた場所に居ることを確認し
たまろん。しかし、プティクレアは何一つ反応を示さないのでした。

「(案外役に立たないからな、これ…)」

 天使達の情報がガセだとは思わなかったまろんは、悪魔に対して反応を示した
り示さなかったりするプティクレアの方を疑っていました。

「え…?」

 その時、まろんは背中に何か寒気が走るのを感じました。
 それは一瞬ですぐに消えてしまったのですが、何かがここに居ることはそれで
判りました。
 それがどこに居るのか、どれ程の規模であるのかはさっぱり判らなかったので
すが。

「日下部さん」

 悪魔の気配に緊張している時、ふいに声をかけられまろんはびくりとしました。
 しかし、それが自分が良く知っている人からのものだと気付くと、緊張を解い
て笑顔を見せて、彼女の名前を呼びました。

「ツグミさん!」
「こんな所で立ち止まって、何をしているの?」

 優しい口調で、ツグミはまろんに話しかけました。
 話しかけられた時、てっきりイカロスも一緒なのかと思いましたが、ツグミは
一人で白杖を持ち、立っていました。

「えっと…」

 本当のことを話したものかどうか、口ごもるまろん。
 徒にツグミを不安にさせる言動は慎むべきなのでは無いか。
 そう思いました。

「ここまで来たって事は、私の家に当然来てくれるのよね?」

 まろんが沈黙してしまったことで、雰囲気を察したのでしょう。
 ツグミはこのことについて、これ以上追求しようとはしませんでした。


●桃栗町北部郊外

「う〜〜〜〜む。さっぱり判らん」

 桃栗町と枇杷町の境目付近で、天使の白い羽根を手に首を捻る稚空。
 元々悪魔の探索はアクセスに任せきりだった稚空は、これがあれば悪魔の気配
を探知出来るはずとアクセスに教えられた白い羽根を手に、地図に示された印を
頼りにあっちにうろうろ、こっちにうろうろと探し回ったものの、この辺りに潜
んでいるはずの悪魔の気配を感じることが出来ませんでした。

「やっぱ、俺の能力では無理だよなぁ」

 会議の場でもそのように言い、アクセスかまろんのどちらかについていくと主
張していた稚空でしたが、出来るだけ広い範囲を一度に探索した方が良いとトキ
が主張、アクセスも賛成したために、稚空も同意したのですが、こうして実際に
悪魔探索に加わってみると、改めて自分の主張の方が正しかったと思わざるを得
ません。
 それでも、真剣に羽根を手に唸っている辺り、意外に稚空は真面目なのでした。

 印のついている地域だけでは無く、その周辺部の路地に至るまで探索を終えた
稚空。
 既に日はとっぷりと暮れていました。
 やはり、悪魔の気配を感じることは出来ませんでした。
 実際に悪魔と対峙した時には、その人外の気配は稚空にも判りましたから、こ
れは隠れていて結界か何かを張っているのだろう。
 今度はアクセスか誰かに捜して貰うことにして今日は帰ろう。
 そう思い始めた時、タイミング良く稚空の頭の中に呼びかける声がありました。

「稚空、聞こえるか?」
「アクセスか」
「そっちの様子はどうだ?」
「さっぱり判らんぞ。やはり俺には隠れている悪魔を見つけるのは無理だ」
「そうかなぁ…。ま、その内に判るようになると思うぜ。何しろ、俺が力は与え
ているんだからな」
「そうかぁ? それで、そっちはどうなんだ」
「やはり、こちら側には気配は薄い。この街の中心部よりは北の方に悪魔は集中
しているようだ」

 アクセスは、桃栗町の南側に存在している柿町との境界付近を捜索することに
なっていたのでした。

「俺はそろそろ引き上げようと思うのだが」
「だったら、稚空に頼みたいことがある」
「なんだ?」
「セルシアの様子を見て来てくれないか? あいつ、地上界に不慣れだし、少々
おっちょこちょいなところがあるから心配で…」
「判った」
「じゃあ、俺はもう少し探索してから帰るので遅くなると思う。まろんも帰りは
遅くなるだろうし、トキはセルシアと後で交代だしな。だから稚空もゆっくりで
良いぜ」
「ああ、判った」

 アクセスとの思考の接続が切れた後で、セルシアがトキと交代する時間まで任
務を果たしている場所へと向かって歩き出した稚空は、ふと立ち止まります。

「そうか。そういう事か」

 アクセスの最後の言葉がどうも気になっていた稚空は、天界から降臨した天使
達の気遣いに感謝するのでした。


●枇杷町 山茶花本邸

 警察署で春田刑事達を相手に現在まで集まっている情報を集めた都は、一旦家
に戻った後で今度は枇杷町の山茶花本邸を訪れていました。
 彼女を出迎えたのは、先週の月曜日に弥白の屋敷を訪れた時のあのメイドでし
た。
 弥白は同級生を名古屋病院まで見舞っているとのことで、一旦は帰ろうとした
ものの、すぐに帰るからとメイドにお茶を勧められ、結局そのまま腰を落ち着け
ました。

 すっかり打ち解けたメイド──名前は春野椿と言うそうです──にせがまれる
まま、新体操の大会での弥白の様子について都は話しました。
 ライバルの弥白のことを讃えるのは、都にとってそれは不本意なことではあり
ましたが、椿が喜ぶならとやや大げさに、弥白の活躍振りについて話してやりま
した。
 最も、弥白の演技について褒めている部分は、都の認めたくない彼女の演技に
対する正直な感想であったのですが。

「流石は弥白様です。あんなことになったので、大会の事を聞き辛くて」
「それはそうね」
「あーあ、私も見たかったな。弥白様の晴れ姿」

 手を頬に当て、顔を赤らめ、うっとりとした表情で椿は言いました。

「弥白も全国大会に出場するから、今度は応援に来れば良いじゃない」
「はい。出来ればそうしたいのですが、お仕事もありますし」

 そう言い俯く椿でしたが、すぐに顔を上げて笑顔を見せるのでした。

「そんな…」
「あ、失礼」

 バイトとは言え、山茶花家のメイドに対する待遇を酷いものだと感じ、声を上
げかけた都でしたが、マナーモードで呼び出しがあったのでしょう。椿は携帯端
末を取り出すと、二言、三言話した後に切りました。

「お待たせしました。弥白様が帰られたそうです」

 間もなくこちらに来られる筈です。
 そう言うと、椿は応接間を出て行きました。


●桃栗町西部郊外 ツグミの家

「イカロスの具合はどう?」
「午前中に桃栗動物病院まで連れて行って診て貰ったのだけど、すっかり病気は
回復しているみたい。お医者様も驚いていたわ」

 悪魔探索の途中でツグミと出会ったまろんは、彼女に誘われるままツグミの家
を訪れていました。
 出会った時にツグミが一人で居たので、イカロスはまだ具合が悪いのだろうか
と心配したまろんでしたが、元気だと知り安堵しました。
 イカロスは仕事をして貰うのはもう少し様子を見ようとの獣医師からのアドバ
イスもあり、休ませているとのことでした。

「そうなんだ。良かったね」
「本当に」

 暫く談笑した後に、腕時計を見てまろんは立ち上がりました。

「それじゃ私、そろそろ…」
「あら、夕食を食べて行くかと思ったのに」
「でも…」



 本当ならば、ツグミに誘われずともこちらから彼女の家を訪れたいところでし
た。
 ツグミからの離別のメッセージが、魔界の者共による陰謀であるらしいと判っ
ていたので、尚更訪れることに躊躇の必要は無いはずでした。
 にも関わらず、まろんはツグミに出会うまで彼女の家を訪れるかどうか悩んで
いました。

 その理由の一つは、昨日の作戦会議にありました。
 会議の冒頭、トキはフィンが降臨して以降も魔界側勢力のこの街への浸透は緩
慢なペースながらも続いており、彼らが一斉に行動を開始した場合、現有勢力で
は対処出来なくなる恐れがあると説明しました。
 まろん達も薄々気付いてはいましたが、事態は思っていた以上に深刻でした。

「ですから、お二人にはこれからは対悪魔戦に出来るだけ専念して頂かないと」
「これまでも専念して来たつもりだがな」
「そうよ」
「判っています。ですから、これまで以上に専念して頂きたいのです。お二人の
友人が大切なことは判るのですが」

 稚空とまろんの顔を交代で見つめながら、トキは言いました。
 その銀色の瞳は、二人の行状を知っていると言いたげでした。
 実際、心の中を読んでいたのかもしれません。

「だけど…」
「判った。彼女達のことはアクセス達に任せる」
「稚空!」
「考えていたんだ。都達が次々と悪魔に狙われる訳を。最初はまろんの精神を傷
つけ、弱らせることが目的なのではと考えていた。だから、目の前の出来事に対
処していれば良いとも思っていた。実際、それで手一杯だったしな」
「違うの?」
「つまりは、俺達の目が都達に向いている隙に、別の事態が進行している。この
地図の印がそれを証明しているとは思わないか?」
「う…」
「大変辛いことだとは思いますが、誰かにかまけている間にも、他の大切な誰か
が傷ついているということもあるのです。お二人もそれは判っているのでは?」

 そうトキが言うと、稚空はすぐに、やがてまろんも渋々と肯きました。

 つい昨日、このように釘を刺されていたのでまろんは躊躇していたのです。
 しかし、本当はそれ以外にも理由はあったのですが。



「ごめん。私、もう帰らなくちゃ。明日から学校だし」
「そんなこと言わないで。ね」

 ツグミの囁きは、とても甘美な誘惑。
 まろんは、その誘惑に乗ってしまいそうになるのを必死に堪えました。

「ホントにごめん。また、今度ね」
「あ…」

 本当はきちんと理由を言うべきだったのかもしれません。
 しかし、説明している間にも、まろんは誘惑に負けてしまいそうだったのです。
 だから理由は告げずにまろんは立ち上がり、玄関に向けて歩き出しました。
 振り返ることなく、早足で。

ドタン

 しかし、背後で何かが倒れる音と共に、ツグミの小さな悲鳴が聞こえると、ま
ろんは慌てて振り返りました。

「大丈夫!? ツグミさん」
「痛たた…。大丈夫よ」

 振り返った時には既にツグミは起き上がる途中でしたが、慌ててまろんは駆け
寄ると、ツグミの手を取りました。

「どこか怪我は無い?」
「身体はね」
「もう、慌ててるから」
「日下部さんが悪いのよ」
「え!? 何?」
「日下部さんが、悪いの。理由も言わずに突然出て行こうとするから」
「ごめんなさい…」

 項垂れるまろんを包み込むように、ツグミの手が背中に回ったのが感じられま
した。

「お願い、まだ行かないで」
「ツグミさん…」

 まろんは自分自身の中から沸き上がる衝動と、必死に戦っていました。

(第164話(その2)完)

 では、その3へと続きます。

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