ムル国立公園 3 ディアケイブのコウモリの出巣

 ディアケイブのコウモリの出巣観察台には、ツアーに参加しなくても誰でも行ける。バンガローのある公園入口から木道を歩いて1時間弱でいける。屋根のない木のデッキと屋根のある休憩場と売店まであってお菓子や飲み物を売っている。別棟でトイレもある。

 17時頃この観察台にいくと既に座っている人がまばらにいる。洞くつツアーは受付前を14時に出発するグループと14時半に出発するグループがあるのだが、早いほうのグループがそろそろ洞窟からでてきて観察台にくわわる。17時半過ぎまで次々と洞窟からでてきて、また歩いてくる人もいてだんだん観察台がいっぱいになっていく。

 17時50分、後ろの方で声が上がったので見回すと洞窟出口のある崖の上の稜線にコウモリの一軍がドーナツ状に廻りながら飛んでいるのが見えた。この洞窟には300万頭+のヒダグチオヒキコウモリChaerephon plicataが生息している。その他にもいろいろなコウモリがねぐらとしていて、全部で12種いるはずだ。その出巣が始まったのだ。洞窟から出たコウモリは崖にそって旋回しながら上昇していく。曇っていて薄暗いため、崖や崖の森を背景にしているときは見づらいが、稜線から上にでるとよく見えるようになる。いくつかのグループに分かれて、龍のようにうねうねと飛び出すのだが、時々そのまま真上に登ってドーナツ状にくるくる回ることもある。池でハシビロガモのグループがお互いのあとを追うようにしてぐるぐる廻りながら採餌しているのに似ている。30分ほど断続的に出巣して18時30分近くなるとほとんど出なくなった。確かに大群ではあるけれど、思ったほどの数ではなかった。ひょっとして今は少ない時期なのだろうか。同じく300万頭のヒダクチオヒキコウモリが生息しているタイのワット・カオチョンプラーンやの150万頭のメキシコオヒキコウモリが生息するアメリカ合衆国テキサス州のコングレスアベニュー橋の方が迫力があった。

 コウモリの出巣が一段落した頃からみんな戻り始める。誰もいなくなった後の休憩所の屋根の下をコウモリが時々飛んで、灯りに来る虫を狙っている。われわれも19時すぎに戻ることにしたが、途中のボードウォーク沿いにある灯りで採餌しているコウモリも見かけた。
 公園の食堂は夜8時半までなので、戻ってまっすぐ食堂に行く。窓や壁のない開放的な食堂の中もコウモリがとんでいた。

 

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