ニシツノメドリとホェールウォッチングのクルーズ

ダウンタウンのバーハーバーにはいろいろなクルーズ船の案内所がある。自然観察が売り物のクルーズは、今日(または昨日)何が何頭見られたか書いてある。われわれが参加したPuffin and Whale watching cruiseでは、どちらも見られなかった場合はクルーズ代を返却しますとなっていた。
 95年にアケーディアを訪れたときには、同じ会社のPuffin cruiseに参加した。メイン州では、かつてPuffinがあちこちで集団繁殖していたが、その後繁殖しなくなった島々があり、デコイを置いたり録音した声を流したり、占領していた大型カモメを駆除したりして誘致プロジェクトを行っているのだが、その一つプチマナン島へ航海して、船からバードウォッチングするというものだった。イギリスのペンギンブックスの子ども向けシリーズにもなっている、嘴が太くてユーモラスなPuffinがたくさん見られ、キョクアジサシが飛び交う楽しいクルーズだったのだが、プチマナン島とクジラの観察ポイントはかなり離れているので、今回はプチマナン島には5分ほどしか停泊してくれず、よく観察できなかった。それぞれ単独のクルーズもあるので欲張らない方がいいようだ。

ニシツノメドリとキョクアジサシのプチマナン島↑

テイルスラップするザトウクジラしかしホェールウォッチングは最高!アメリカは西海岸のホェールウォッチングが有名だが、東側もこの辺はホェールウォッチングが名所です。午後1:00船は港を出る。ネーチャークルーズより更に参加者は多く150人くらいだろうか。またまた2階の展望席には座れなかった。一階もかなり込んでおり、満員である。ネーチャークルーズで観察をしたFrenchman Bayの真ん中を、今日は高速ですっ飛ばしていく。時々ケワタガモの群れが逃げていく。1時間ほどでプチマナン島にたどりつくが、5分ほど停泊しただけですぐに沖に向けて出発だった。双眼鏡を持ってない人も多いのに、みんなPuffin(ニシツノメドリ)は見られたのだろうか。1時間近く沖に向かって高速で飛ばす。スピードを落としてなにらや探しているようだと思ったら、「11時の方向にザトウクジラ」と放送が入る。今回もレンジャーではないが解説者が同乗して、2階の展望席から説明をするのだが、放送が聞き取りにくい。前進して停泊。しばらく沈黙。突然ほんの30mほど先に頭部が現れ、噴気穴がぽっかり空いて「ぷあー」という大きな音と共に噴気があがった。あまりにも近かったのでびっくりした。3回連続で呼吸をする。しばらく海面が静かになる。「11時の方向にいる」とアナウンスがあり再び船が動く。今度は背中を見せただけであった。

再び沈黙。
「7時の方向」といって船が動いた。見ると尾鰭だけを出して、水面をパシャンパシャンとたたいている。テイルスラップというそうだが、船が近づいても同じリズムでたたき続ける。ザトウクジラの尾の裏側は白い模様があって、これで個体識別ができるらしいが、その白い裏側を何度も何度も見せてくれる。近くにもう一隻船がいたが、そちらが近づきすぎたためかクジラが移動する。少し離れたところで、再びテイルフラップを続ける。やがて背中をぐるっと見せながらもぐっていった。
しばらく沈黙。突然船の反対側で大きな水しぶきがあがったのが、窓ガラスを隔てて見えた。上の展望席や向こう側にいる人々がざわめいた。聞き取りにくいアナウンスがなにやら「・・・ブリーチ・・・」といったようだ。え、ブリーチなら見たい。あの巨体で跳躍するのを一目みたい、と思っていると再びざわめきが起こり、向こうの窓ガラス越しに大きな水しぶきが見える。どうもこちらからは船内(みんな外に出ているのでからっぽではあるが)と2つの窓ガラスを隔てているのでよくわからない。焦って船首へ移動する。船首には人がたくさんいて、みな私より遙かに背が高いので、船室の壁に備え付けのイスに登る。しばらく沈黙。もう出てこないのかなと思ったころに、突然50mほど先の海面から、巨体がザバッと姿を現した。ちょっと斜めに海面から飛び出し、尾の付け根近くまで10mほどの巨体を現すと、スローモーションのように体をひねって縦縞模様のお腹を見せ、そのまま背中から海面に落ちた。
大きな水しぶきがあがり、船首で見ていた人たちから「おおおー」と、どよめきの声が漏れた。
\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/
船首に仁王立ちになって解説しているお姉さんが、「イスに乗らないでください。」とこちらを見ながらアナウンスしているのに気がついたのは、少なくとも2回以上言われてからであった。(他に気を取られていると英語は右から左へ抜ける・・・いつの間にかネズミイルカの群れが船のまわりにいた。ザトウクジラのサービスはこれで終わりのようなので、船はイルカの群れのまわりをぐるっと回る。そろそろ4時である。時間切れのようだ。港まで高速で飛ばして約1時間海上は寒く、船は揺れたが満足である。

ホエールウォッチングを終えて船から下りる

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