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羅須地人鉄道協会探訪(内容サンプル) |
ワシもメンバーである宇宙作家クラブの関係で、2000/10/29に千葉県成田市ゆめ牧場内にある羅須地人鉄道協会施設線路と、そこが保有する蒸気機関車の見学に行って来た。
「いったい、鉄道を所有する団体とは、どういう事なのだろう?どんな活動目的があるのだろう?」
と、ちょっと見当もつかない雰囲気の中、今回の世話役である同協会の相場氏の待つ車庫へ向かったのであった。
そこで我々を出迎えたのは
「乗用車ほどの大きさの蒸気機関車やディーゼル機関車」
を擁する、2フィート巾の線路が敷設された「まきば線」という路線なのであった!
この羅須地人鉄道とは、宮沢賢治の描くような「我々の心の中に存在する蒸気機関車のいる心象風景を保存しよう」という、タンポポの綿毛にも似た淡くはかなくあまずっぱい夢を、鉄と、石炭と、蒸気の力を使って具現化しようという気合の入ったナイスガイ(&レディ)の結集した団体なのである。
http://www06.u-page.so-net.ne.jp/qa2/jiro-a/rass/
この目的のために、台湾の炭坑で働いていた蒸気機関車や、糸魚川で工事用砂利運搬に使われていた車輌を払下げてもらい、これを整備。「お金は掛けない。自分たちにできることは自分たちでやる」というモットーにて、保守運営もメンバーが行っている。
なんと、ここの線路も彼らが敷設したとのこと。限られた土地内には整備車庫に切替えポイント、デルタ線路(転回用)、踏切り、陸橋などもあるその作りは「本物の鉄道」といえるだろう。
従って、整備点検も本物同様慎重だ。安全のために作動蒸気圧は定格の半分ほどの6気圧に下げているが、蒸気の圧力というのは空気圧とはまた違い、非常にエネルギッシュである。
こうして、相場氏のレクチャーの後、釜に火をつけた我々は、これからなんと
「夢の蒸気機関車運転手」
の実技指導をうけるのだ! 運転手はだれだ?もちろんボクラだ!あとのメンバーは貨車にのって、一緒に蒸気機関車の旅に出掛けるのだ、ポッポーッ!
さて、ワシはこの時まで蒸気機関の蒸気発生器については漠然としか考えていなかった。ボイラーの水を沸騰させるのだろう程度に考えていたが、考えてみると、ボイラー内部は6気圧もあるのだ。
このままでは水も入らない。走行すると蒸気は外に排出されるので、やがてボイラーは空焚きになってしまう。
ところが、良くしたもので、この水を蒸気の力で注入するインジェクターがあるのだ。こうして、始動時に走行用の水を導入し、シリンダードレンを解放・蒸気で暖気すると準備完了。
ドレン閉鎖してレギュレーターレバーを静かに引くと、
「ズソッ・・・・ズソッ・・・」
っという、TVか映画でしか聞いたことのない蒸気シリンダーの作動音とともに、機関車は実にスムーズに前進をはじめたのだ! 意外にも、あのシリンダークランクの動きから連想されるゴツゴツとした加速感というよりは、風船からすうーっと空気が抜ける時に受けるような持続した加速感がある。相場氏いわく、
「これが蒸気の力」
なのだそうだ。
こうして我々はかわるがわるに蒸気機関車を運転した。煙突から出る煤煙で顔に黒い斑点を付けつつ、この超ゼイタクな機関車あそびは延々2時間は続いただろう。いやーもー最高!
3号機 |
クランクと車輪 |
赤い6号機 |
3号機と6号機 後ろに車庫 |
ディーゼル機関車 |
トロッコ 通称:ナベトロ |
まきば線客車 |
連結器のようす |
客車を連結する |
上から見た連結器 |
3号機運転席 |
3号機運転席 |
運転のレクチャー中 |
水注入 |
シリンダー暖気 |
いざ、運転 |
ふみきり通過 |
陸橋にさしかかる |
陸橋通過中 |
ごきげんの乗客 |
進路前方確認 |
ブレーキ |
終業・ドレン排気 |
朝のミーティング |
3号機クランク |
これから煤掃除 |
赤熱する燃焼室 |
炎管掃除のため 前部ハッチを開けた所 |
よってたかって写真撮影 |
運転時の姿勢(右側) |
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