ドールズ・パーティ 3rd (2000/04/30)のようす
 黄金なる虚弱・・じゃなくて黄金週間直前の(人によっては突入済みの)2000/04/30(日)、サンシャインシティ・文化会館で、VOLKS主催のドールズ・パーティ3rdが開催されました。
私ことキッチュは、ワンフェスに続き知り合いのBLADEさんのブースに売子参加しました。これは、そのレポートです。

 当日のようす

 当日の朝9:00にBLADEさんと待合わせ。待合わせ場所に指定したマクドナルドで朝食をとろうと早目に 現地に到着したら、すでにBLADEさんも到着。同じ考えだったようです。
 そこでひとしきりドールの話題をうかがい、もう一人の到着を待ってドルパ会場へブースの設営に向かいました。

 設営したBLADEさんのブース、「ぼったくりTRADERPOST」はドール業界唯一の「メタル製甲冑」を出展しておられます。

聖騎士(パラディーナ) マリア

堕天騎士(ディアボロス) クラウディア
←BLADEさん制作・「鎧う乙女
 この鎧、なんとアルミニウムのたたき出しだそうです。刀剣はアルミムク材からの削りだし。凄い細工です。
 こんなグレードの鎧は、ドールズパーティ会場内でもこのブースだけです。ただ、制作の困難さから量産はできないとのこと。
 ちなみに、一着\150,000程度になるそうです。

 昨今では、「トゥナイト」や、もう終ってしまいましたが「おたからサイト」でドール特集もちらほら組まれるようになりましたが、 ブームやイベントに対する世間の認知度はフィギュアよりもまだ低いようです。

 フィギュアでは、マルチに代表されるようなキャラクターフィギュアの分野の他に、リアル指向(竹谷氏など)のフィギュアもあり 意外と奥が深いのですが、ドールではベースがリカちゃん、ジェニー(旧日本版バービー)、各ショップ素体(エクセレントbyVOLKSなど)等 ありますが、服のサイズをある程度標準化しなければ着せ替えできないので、色々な素体が入る余地が少ない傾向があります。
 さらに、ドールは「女の子の一人遊び」が基本なので、群れあい&組織化の傾向がつよい男性的な遊びの世界にくらべ、コンテストや 見せあいの機会そのものが少なかったのでしょう。

 一応、ドールの世界でも、ヘッドを個別化してキャラクターに似せるような「キャストヘッド」や「目のデカール」等の パーツも増えてきました。まだ、ボディの方も「可動・ポージング指向」のものと「リアルタイプ指向」のものも各種登場し、 だんだん受入れられる素地ができつつあります。
 ドールがフィギュアに比べて有利なのは、やはり「お人形」としての特性だと思います。着せ替えが出来る事が最大の 強味でしょう。次がポージングですか。つまり、
ひとりコスプレ大会状態
が楽しめるのがドールの世界なのです。

 このあとわかったのですが、ドールズパーティはもともと「人形見せあい大会」のノリだったのだそうで、販売ではなく 出品がメインのイベントだそうです。 ドール愛好者は、私の取材した範囲ではほとんど「一匹狼」でして、仲間のつながりも イベント(もしくはお店)中心になるとか。 だから、このような全国規模のイベントはかなり画期的なもののようです。

 さらに、ドールでは「パンティ」とか「インナードレス」とか、かなりソノモノなアイテムも必要な訳で、羞恥心がある方は あまりのめり込む事はできないと思います。 おもちゃ屋さんで「花柄のパンツとソックス」を買うのも結構勇気が 要るでしょう? こんなときイベント会場で購入すれば、「回りはみんな同好の士」という訳でだれの視線も気にすることなく、 「レースの紐パンティとガーターストッキング」もヨユーで購入できるというものです。


 では、おまちかね会場の様子です。

会場直後の一般客の列。
これは多分、VOLKSが発表した「エクセレントコレクション素体」目当てです。
そういう私も頼んでゲットしたのですが・・・・

会場入口の「鳴り物」、ヴァイオリン・コンチェルトです。
VOLKS社長の趣味だろうか・・・?

自由参加のドールコンテストの様子です。
(クリックで拡大)

BLADEさん制作の甲冑ハンド・手を入れて可動します。

雰囲気いっぱいのカスタムドール。
多分ヘッドは自作品です。髪の毛の表現が素晴らしいイ

出ました!等身大ドール! さわるとやわらかお肌です。
でも、硬め。

シンジ君一家の肖像。プラグスーツは、多分ヒロインベースというツナギ服がベースでしょう。

エナメルの輝きもエロティックなビザールコスチューム。
この素材は伸縮自在のストッキング地裏打のビニール布のようです。キャンガル服の素材的。

コギャル満載のブース。自転車は\2,500程度と意外に安価。

おとなりの「海ちゃん祭り実行委員会」。
レ○アースの海ちゃんが多彩なコスプレを。私は黒デルモ服がイイです。

で、今回のブツは・・・・・

 「このドルパで1000体限定発売された「エレガントコレクション」素体を調達したい!」 それが、今回のテーマでした。
で、首尾よく素体はゲットしたのですが、丸裸状態ですので それに着せる服、ヘッドの調達をしなければなりません。
 そうやって色々買物したら、安物の服(ワンフェスでは注意していた糊付服を誤ってゲットしたんす /(T_T) )とか、この素体に 合わない服ばかり。 BLADEさんの意見では、「この素体は[肌見せ]が目的なので、通常より太めに作ってあるのでは」とのこと。
 たしかに、通常の素体に比べて太ももは明らかに太いですから。

 しかも、今回販売したのは試し打ちロット品のはずなので、キャストの条件出しが今一つで膚の状態は最悪。シワとかキズとか、フィギュアの 観点からすれば「なにこれ」な状態です。
 でも、まぁ、そこはそれ「リアルタイプ太郎君」を研究していた者として、これほどのものがこんなにお手軽にゲットできるのもありがたい所。 そういう訳で、以下はそのドールのカスタム化&素体補修の方法です。

 エレガントコレクション素体は、ボディが特殊シリコン樹脂(メイちゃんかよ)でできているようで、塗料や接着剤は効きません。
したがって、今回の補修もあくまで「一時的処置」に過ぎません。ただし、その「一時的」が十分長期であることを狙っています。
 以前、「リアルタイプ太郎君」というやわらかドールの研究の際、色々なモールド材料を試しましたが、金属やプラスチックへの 食いつきの良さということでコーキング材を物色したことがあります。
その中で、もっともよさそうなものに「ボンド・バスコーク」というものがあります。一液性RTVで、弾力性があるものです。 今回、最初はこの材料と、柔らかさを出すためにハンドクリーム(ニベア等)を混合し、モールド用染料で着色したものを試しましたが、 素体への食いつきはNG。 普通はこれで十分なんですが、相手がシリコンだとだめのようです。
 そこで今回はシリコン系接着剤の「ボンド・サイレックス」をクリームの代わりに、というかバスコークに替る主剤に利用しました。
これでも完全なる接着性は得られないのですが、まだ他によさげな材料を見付けていませんので。
 補修材は、サイレックスにバスコークをまぜてベースを作成。バスコークが多めだと柔らかいですが食いつきとツヤが減ります。 これにキャスト用染料(イエロー、オレンジ、ピンク)を適当に混ぜで素体の色に合せます。 以前は繊維用染色材・ダイロンを使っていましたが、 もうあまり売っていないのです。
 これを素体にスパチュラで塗る訳です。私の場合、塗りの表現が硬めになるので、適時アルコールを付けた指で表面を均してなめらかにします。こんな感じで補修します。

補修前の腕。モールド注入用ゲートが目立ちます。
実際、もっともひどい部分は右乳房と内股でした。

補修後の腕のようす。この程度なめらかになります。

補修キット。バスコーク、シリコン系接着剤、モールド用染料です。
本当なら、ハンドクリームを混ぜるとさらに柔らかくなりますが、素体への食いつきがわるいのでNG。

 調合した補修材は、なぜかすぐに硬化始めますので(通常の単体放置状態よりも早目のようです。)すぐに塗付けて延ばす必要があります。
あと、若干透明性があるので、乳首などは濃いめの色の補修材で乳暈&乳首を作ってから、回りを肌色の補修材で埋めればそれっぽく見えるでしょう。
体全体にアルコールで薄めた補修材を吹付ける事も可能ですが、安物のエアブラシを使わないと後悔します。 硬化すると溶剤に溶けませんから。


 それでは、今回のエレガントコレクションの改造品Pin-UPです。クリックで拡大します。


全体像はこんな感じ。
瞳はソフビ塗料で描き、えらい苦労しました。
桐子目でなくアン目です。

エレガンスコレクションの神髄、膚見せカット。

ヒップラインもこんな感じに。けっこうリアルです。

りおんちゃんのときに買ったメガネフレームの余りを装着。
髪の毛はアルコールで癖をつけました。

 というわけで、ドールズパーティのレポート&ドール試作でした。


マーミットのリエちゃんよりも背が高い。
名前はユキとしておきます。
 さて、おまけはドールの保管方法です。フィギュアも気になりますが、ドールもどうしようかと考えてます。
フィギュアのサークルの方の話だと、一般のイメージのようにずらっと並べる事は少なく、ほとんど箱にいれて(文字通り箱入娘)しまっているとか。
ドルパ会場でもいくつかのサークルの方にうかがいましたが、お立ち台に1〜2体を飾るほかは箱に入れてしまったりタッパーを利用したり、皆さん苦労しているようです。
私の場合、今回が2体目なのでまだお立ち台レベルなのです。そういう訳でケースを検討してみました。
 これはダイエーで購入したスパゲティのパスタ入れのケースです。大きさの割に安価で密閉もできるし。
というか、これってほとんど桐子のリキッドベッド状態なのであった!はっはっは。

つきなみCOMICS Dolls Party 3rd
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