From: hidero@po.iijnet.or.jp
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Subject: Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
Date: 23 Feb 2001 16:10:15 +0900
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佐々木@横浜市在住です。
<96o98b$rjm$1@news01db.so-net.ne.jp>の記事において
keitai@fa2.so-net.ne.jpさんは書きました。
>> 石崎です。
こんにちわ。
>> ギクギクっ(笑)。
やはり洒落になってませんでしたか。^^;;;
>> これは神風怪盗ジャンヌのアニメに触発されて書き連ねられている
>> 妄想小説のスレッドですので、お好きな方のみ以下をどうぞ。
という事で。
>> >>> >>> ★神風・愛の劇場 第99話『お邪魔虫』
>> >で、実際は大会当日はサラっと流してみたりして。(笑)
>> 日付管理をしていないと忘れてしまいそうです(^^;
いやまったく。^^;
☆メモ
2月3日 夜 まろんちゃん、見てはイケない物を目撃。(第100話)
同日 夜 都ちゃん日下部家泊。(第101話)
2月4日 昼 弥白様、ミストに関して考察。(第101話)
同日 夜 弥白様、稚空に指摘を受けて大ショック。(第102話)
同日 夜 都ちゃん日下部家連泊。(第103話)
2月5日 朝 まろんちゃん空元気復活。(第103話)
同日 昼 アクセス覗き魔現行犯で補導される。(第103話)
# これで大丈夫かな。^^;
# たまにまとめないと危険ですね。
>> >>> >★神風・愛の劇場 第100話 『後ろ姿』
>> 良く考えて見ると、男女間の艶々したシーンは聖センセがやっているような気
>> がするので、特にタブーという訳では無かった気も(違)。
まぁタブーと言うよりは努力目標というか(気が乗らないというか)。(笑)
>> あ、ツグミさんを汚すのがタブーなのか(笑)。
すでに"ハァハァ"扱いの目には遇ってしまっている様ですが。^^;
>> まろんちゃんは兎も角、ツグミさんはどうオチをつけるのが幸せなのかなぁと
>> いうのは、少し悩んでいる部分ではあります。
そうですね。妄想でスポットを当てた(アニメでは脇役だった ^^;)方々は
どうにでもオチをつけられる反面で自由過ぎて難しい所があります。
>> >>> ★神風・愛の劇場 第101話『依存』
>> だから、あのシーンを見てどう妄想するかで、その人の煩悩具合が判ると
>> (爆)。
>> ちなみにハードな展開で妄想するのであればやはりあれは、「ツグミさんの愛
>> し方その1」でしょうか(謎)。
「饗宴」編を知っている者としては他の解釈のしようも無く…。^^;;;
>> 都ちゃんと言えば最近堕天使との絡みが無いなぁと思い出しました(笑)。
>> ついでに、ツグミさんはフィンとも接触していた事も時々忘れがち(ぉぃ)。
そもそも、ここ数回フィンが行方不明。(笑)
>> あれが来るとすると、その前にこれをしとかないと拙いかな?
>> #…あれが何か判っているか、甚だ不安(汗)。
多分、互いに別な事を想定していても問題にはならないでしょう。^^;
# 今までの経験からして。(笑)
>> >★神風・愛の劇場 第102話 『影』
>> さて、どう弥白様に救いの手を差し伸べようか(ぉぃ)。
放っておけば時間が解決。(非道ぃ)
>> 精神の弱みに乗じて人を操ろうとするノインと、人間が元々他人に持つ感情を
>> 増幅する事によって、人間を操ろうとするミストという違いなのかな。
ミストは多分、いい加減ノインの策に相乗りってのは気が進まないだろうと
いうのが1つの理由。もう1つには、前回弥白様を使った時の"出来"から
推測して正気に近い所で使った方が役に立つと思っているのでは無いかと。
# 完全に乗っ取った人間を使っての失敗は沢山こなしてますから。^^;
>> そしてミストの長居をし過ぎた発言の真意は何なのか。
>> 確か悪魔キャンディーは、ミストが封印した自分の力そのものと設定した記憶
>> があるのですが、それと何か関係があるのかな。
食っていればそのうち底をつくであろうという事を考えてたりします。
今の身体は生来の物では無いので維持するだけで消耗しているはず。
# 若干の現地調達も行っているらしき描写を第84話で
# 入れてみたのも同じ意味なのです。
>> そして、今までの所業のつけが周り、その事を夢にまで見る弥白様。
>> 弥白様の言う「あの女」とは、最初まろんちゃんの事だと思ったのですが、ひ
>> ょっとするとツグミさん?
基本的には弥白様はツグミさんを謎の女としか思っていないのですが、
弥白様自身の気力が萎えている時は怯えの対象にもなったりする訳です。
(第76話とか第79話の様に)
>> ★神風・愛の劇場 第103話『装い』
ページが消えた後で稚空がキャッシュの内容を見ながら真犯人を
推理するって部分は全く同じことを考えてました。
違いは弥白様をシロと断定する決め手ぐらいですね。「弥白新聞」の
強制的定期講読者である稚空ならば文章の癖を見抜くだろうと思ったのですが。
ところで、稚空にしてみれば"感触"としてはまろんちゃんの御乱行(笑)
は既知の事でも、証拠付きの情報は初見だったでしょうから、
それなりに衝撃を受けたのでしょうね。
# 良く考えてみると本シリーズは男があまり酷い目に遭ってないので
# 同情はしませんけど。(笑)
それにしても都ちゃん連泊ですか。
まろんちゃん、そんなに傷付いていたとは。(ぉぃ)
仕事とは言えども、アクセス美味しいなぁ。(爆)
さて実行犯探しですが、能力が上がっているはずのアクセスでも検知
出来ないのはやはり自由意思による行動の色合いが強い所為でしょうね。
生徒指導の時間(笑)でも本人の素のままらしく、お茶目(死語)な感じですし。
しかし、桐嶋センパイってばどんな格好でパソコン弄ってたのかな。
薄着で機械を触っている情況って何やら妄想大爆発ですが。^^;;;;;
もっとも、聖センセは内面は古いタイプの様で清純派が好きらしい。(爆)
そして皆が忘れても、まろんちゃんは忘れてなかった某写真家登場。(笑)
絶壁に囲まれた狭い海岸というのがイイ雰囲気です。
割と写真集とかで有りそうな風景。
都ちゃんが見たのは"普通"のバージョンのスライドだった様ですが、
固まってる所をみると弥白様と三枝が知り合いだったのが意外だったのかな。
トドメで弥白様がまた苛められていますが。^^;
聖センセとしては弥白様が潰れても何にも得が無いはずですので
多少謎めの行動です。飼い主は暫く構わない宣言してますし。
>> みんなの格好についてはそれぞれ妄想して下さい(笑)。
取りあえず薄着のお二方については色々考えて、
かなり明確なアンダー服装デザインが出来上がってます。(爆)
# 画才があれば出力できるんですけどね。^^;;;
## ではいきます。
★神風・愛の劇場 第104話 『望み』
●桃栗町郊外
独りで朝を迎えたツグミ。一昨日出合った全に晩、朝、そして昼食と
結局は都合六品の料理を実地で教えた為に、中途半端な分量の材料が
色々と残りました。それらを全て使った昨夜の料理は一人では食べ切れず、
朝食でやっと片付け終えると身仕度を整えて早々と出かけました。
向かった先は名古屋病院です。半日だけの外来の日でしたから混雑を
予想していたのですが、外科の外来は然程でもなく、順番はすぐに
巡って来ました。三十分程で抜糸が済み、日常の注意点を
告げられると次は今月の下旬という事になりました。
行きは時間を惜しんでタクシーを呼んだのですが、帰りは歩く事にして
病院を後にします。そしてふと、寄り道をしようと思いたちました。
本当は昨日に訪ねても良かったのですが、口実が欲しかったのです。
今日は丁度それがあるのでした。
●オルレアン
二度目の呼び鈴を鳴らしたのは念の為でしかありません。
もし留守で無ければ聞こえるでしょう。或いは聞こえていても…。
そのまま立ち尽くして考えに耽るツグミ。
嫌な考えが浮かんできて、それを必死に打ち消そうとしていた所為か、
声を掛けられるまですぐ隣に人が近づいて来た事すら気付きませんでした。
「よっ!」
ツグミははっとして顔を上げました。
「名古屋さん…あ、こんにちは」
夢から醒めたときの様な間が開いたので、稚空は思わず笑ってしまいます。
「私、何か変な事言いました?」
「いや、悪りぃ。気にするな」
一瞬だけ、稚空に聞いて良いものかどうか迷ったのですが、稚空の方から
先に答を教えてくれました。
「まろんは学校だぜ。部活の練習」
「そうですか」
「でも朝だけとか午前中だけとか、そんな事言っていた気がするな」
「大変そうね」
「好きでやっているんだからいいんだろ。それより、用だったのか?」
「いいえ。たまたま帰り道だったので」
ツグミはそう言って稚空に右手を差し上げて見せました。
手のひらを相手に向けないのは、それが恥ずかしい事の様に思えたからです。
もっとも、向けたからといって傷口が見える訳では無いのですが。
「病院か。ガーゼにテープだけって事は塞がったんだな」
「ええ、何とか。色々と迷惑掛けちゃって御免なさい」
「気にすんなって言っただろ。それより、暇なら俺の部屋で待つか?」
「え?」
「まろんが帰って来るまで、俺の家で茶を飲むかって事さ」
「でも…」
少し考え込んだツグミを見て、稚空は付け足しました。
「アクセスも居るから二人っ切りなんて心配は要らないぜ」
ツグミは思わず吹き出してしまいました。
「そんな事気にしてないわ」
「そうか…」
かえって気まずくなる様な事を言ってしまったかと後悔する稚空でしたが、
彼女の言葉に嘘は無い様で、暫くクスクス笑った後でツグミはこう言いました。
「考えていたのはそれの事」
ツグミが指差したのは稚空が手から下げていた買物袋。
稚空が傍に来た事には気付かなかったツグミでしたが、話している間に聞こえた
微かな物音は逃しませんでした。
「ああ、食い物とかな」
「私も買物をして帰らないといけないから」
「残念だな」
「有難う。今度お邪魔するわね」
ツグミは稚空に軽く会釈をするとエレベーターに向かって歩き出しましたが、
すぐに立ち止まって稚空の部屋の扉の方に顔を向けて微笑みました。
「さようなら、アクセス」
扉の向こう側から返事らしきくぐもった声が聞こえると、ツグミは
再び歩き出して、稚空が降りた後にそのまま止まっていたエレベーターへと
乗り込んで帰って行ったのでした。
●桃栗町郊外
ツグミが家に戻ってみると、玄関先から出迎える様に走り寄ってくる
足音が聞こえました。会う度に少しづつ歩き方の癖が変わっている様に
思えて、ツグミにとっては難題の相手でしたが、答を思い付くのと
同時に相手から声が掛かりました。
「ツグミお姉さん」
「いらっしゃい、全君。今日も何か作る?」
「今日はお礼を持って来ました」
「お礼なんていいのよ。取りあえず中に入りましょう」
「は〜い」
全を家の中に招き椅子に座らせると、お湯を沸かす間に買ってきた物を
戸棚や冷蔵庫に納めます。お茶の仕度を済ませるとドーナツの山と共に
盆に載せてリビングへと運びました。
「はい、どうぞ」
「いただきまぁす」
熱い紅茶を喉を鳴らして半分程一気に飲んでしまう全。
それから数個のドーナツを平らげた後で唐突に言うのでした。
「ツグミお姉さん、悩み事はありませんか」
悩み事という言葉が全にはとても似合わない気がして、ツグミは
込み上げる笑いを押さえながら応えます。
「無い事もないけれど、何でそんな事を聞くのかしら」
「いい物がありまぁす」
「いい物?」
「はぁい」
全が立ち上がった気配がしたかと思うと、突然左手を取られて狼狽えるツグミ。
「えっ?何?」
「これをあげまぁす」
そう言うと全は再び自分の椅子に戻り、残りの紅茶を飲み乾しました。
左手に違和感を感じたツグミが右手で探ってみると、何時の間にか
細いブレスレットが手首に嵌まっていました。初めはひんやりした感触が
あり、間もなく体温に馴染んで触らなければ判らなくなりました。
「これを私にくれるの?」
「そうでぃす」
「有難う、でも」
「お料理を教えてもらったお礼でぃす。それにお願いすると困った事が
解決するってお父さんが言ってました」
「お守りって事?」
「え〜っと、"じ"何とかでぃす」
「じ?…おまじない?」
「多分、そうでぃす」
「ふ〜ん…」
「それはお願いが叶うと外れるんでぃす」
「私が子供の頃にそういうの流行ったわ。でも、あれは編んだ紐だったけど」
「それじゃ、僕帰ります」
「え?もう帰るの?」
「はい。お買物してから家で御飯を作ります」
「そうか、今日はお父さんの仕事お休みなのね」
「はい」
玄関先まで見送りに出たツグミに、全は何度も振り返って手を
振ってから帰っていきました。
*
独りになってから、する事も無くなったツグミ。何気なく左手のブレスレットに
触れてみます。しばらく親指の付け根を掌の方に寄せてみたりした挙げ句に
不思議なことに気付きました。
「…外れない」
手探りした限りでは、まるであつらえた様にツグミの左手首の太さに
合っていて隙間は僅かしか無い様です。しかし、全が嵌めた時は
いとも簡単に、手のひらを擦り抜けた感触すら無く入ったのですが。
ブレスレットに沿って指を滑らせてみても、つなぎ目らしき物すらありません。
思い切って引っ張ってもみましたが、それは紛れもなく金属の手応え。
「ま、いいか」
特に邪魔になるという訳でもありませんでしたし、折角全が着けてくれた
のだから、暫くそのままにしておく事にしました。
勿論、おまじないという話を少しは信じていた事も事実なのですが。
●桃栗町の外れ
家路を急ぐ全の前に急に人影が舞い降りたのは、彼が街中を抜けて
人通りの無い辺りにさしかかった所でした。
「シルク、待ちなさい」
「あ、フィン様。こんばんは」
買物袋を下ろして丁寧に挨拶する全。つられて居住まいを正してしまうフィン。
「ん、ああ。元気そうで結構な事ね」
「有難うございます」
「って、世間話しに来てるんじゃ無いのよ」
「はい。何の御用でぃすか?」
「お前、何のつもりでツグミの周りを彷徨いているの?」
全は足下から買物袋を拾い上げると笑顔で答えます。
「お料理を教えてもらってまぁす」
「それだけでは無いでしょう。お前の周りが揺らいで見えるわよ」
「ええっと…」
言葉を探すように視線を泳がせてから答える全。
「僕が魔獣だからでぃす」
「あくまでも惚けるのね」
「惚けてないでぃす」
睨みつけるフィン。全は意に介しませんでした。
フィンは気付きます。全は恫喝されている事すら判っていないのだと。
そこで聞き方を変える事にしました。
「お前をツグミの所へ行かせているのはノインね?」
「はい、そうでぃす」
「ノインはツグミの所で何をしろと言った?」
「なるべく傍に居なさいって言われてます」
「他には?」
「仲良くして貰いなさいと言われました」
「それで?」
「それだけでぃす」
すっとフィンの手が上がると目にも止まらぬ早さで拳が全の脳天に落とされます。
「っ!、痛いでぃ〜す」
涙目で見上げる全。
「それだけのはずがあるか!」
フィンは全の襟首を掴むとぐっと持ち上げて質します。
「他に何と言われている?」
「…あと…一つ……」
全を地面に下ろすフィン。手は放しませんでしたが。
「あと一つ、何?」
「可能なら」
「ん?」
「押し倒してしまえと言われました」
唖然としているフィン。暫くしてからやっと二の句を継ぎます。
「お前が、か?」
「はい。でも…」
「でも?」
「どういう意味でぃすかと聞いたら、最後のは忘れなさいって言われました」
溜息をついて全を放すフィン。そのまま軽く羽ばたいて舞い上がると
全の頭上から言葉を降らせました。
「あんまりうろうろしてると殺すわよ」
フィンの姿が微かに赤みの残る空に消えていくのを見送りながら、
全は極く小さな声で呟きました。
「…と、誰かに聞かれたら答えなさいって言われました」
フィンに正直に答えた全は再び家路に就くのでした。
(第104話・完)
# 2月5日のその他の人々の様子でした。
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
■■■■ hidero@po.iijnet.or.jp ■■■■
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