「働いて、働いて、・・・」は、昨年の流行語大賞を受賞した高市首相の言葉。大賞となるのは、共感と議論を生んだからこそだろう。真意を理解している人は、前向きに受け止め、自分も励まされたと評している。一方で、「そんなことを言う上司を持ちたくない」と批判する声も聞かれたが、アホかと思う。誰もあなたに期待していない。
個人的には、社会に出て以来の上司の口癖である「夜も寝ないで頑張れ」を思い出した。今の世、そんなことは口が裂けても部下に言えないが、頑張っている人は頑張っており、それくらいの意気込みがないと難局は切り開けないということに通じる。社会で通用する人間にはなれない。翻って、就職して40有余年、自分がそこまでできたかはおぼつかない。
「働いて、働いて、・・・」を批判するのは、労働を役務とみなしているからだろう。労働はつらい面もあるが、その中に楽しみをみつけられれば、労働は権利とも思える。個人的にはなるべくそうしようと自分を仕向けており、その点では天職に巡り合えた幸運な人生だと思う(ようにしている)。そうでない人には「何言ってんの」ということになるのだろう。
天職といえば、私のもう一人の恩師である故高木重朗さんは、本好きが高じて国会図書館に勤めておられた。役目上、国会期間中は国会議員の要請に対応することが多かったとのことで、野党議員は議員になることをゴールととらえていたのが自民党の議員とは違うとおっしゃっていた。高市首相の「働いて・・・」というのが自民党議員に向けた言葉なのに符合する。新興政党の人気が高いのは、そうした「働く」意欲が見えるからではないか。
ところで、高市首相には「女性の代表として相応しくない」との批判も聞く。昔の女性議員というと、「ウーマンリブ」という言葉を連想する(この言葉はどこへ行った?)。まさにそれは「女権論」であり、高市さんは「母権論」であって「女権論」とは異なるのだという評論を聞いて納得した。かつての社会党の鼻息荒いオバさんにはない包容力を感じる。
なお、意欲はあっても私もいい歳。表題の「働いて」は3回に留めておいた。
(2026.1.4)