このごろ火星が熱い話題である。
パスファインダーの軌道衛星から、火星の顔の新しいデータが送付されてきた。
火星の顔についてのコメントがあるNASAのサイトによると、
写真でわかるように、火星の顔は単なる光のいたずらだという。
しかしながら、我々が開発したFFT画像解析ソフトウェアによると、この公開画像は、何等かの画像処理の痕跡が
あるという確証を得た。
ここで、その確証の根拠を説明しよう。
| パスファインダー軌道衛星撮影の「火星の人面岩」画像解析 |
まず、これがNASAサイトで公開された、火星の顔のUP写真である。たしかに、顔の輪郭のようなものがあるが、従来から公開されている
イメージとは程遠い。これならば「顔」とは単なる光のいたずらといわれても信じてしまうかもしれない。

パスファインダー軌道衛星からの「火星の顔」画像
だが、日ごろから画像処理を目にしているものにとって、この画像はなにやら引っ掛るものがある。そこで、PhotoShopの
イメージ(I)/色調補正(A)/レベル補正(L) にて解析したところ、興味深いヒストグラムが得られた。

パスファインダー軌道衛星からの「火星の顔」画像の輝度ヒストグラム
これを見て判るように、ヒストグラムがレベル128を中心にして、ほぼ左右対称のプロファイルになっていることが判る。
さらに、これを我々が開発したFFT画像処理プログラムで解析したイメージがこのようなものである。(縮小イメージ)

パスファインダー軌道衛星からの「火星の顔」画像のFFT結果
これを見ると、中心付近の水平方向軸あたりの明るさが減少している。
この結果から、2次元FFTの性質上、水平軸に直角な方向、すなわち垂直軸方向の画像の輝度情報が一部欠落していることがわかる。また、水平方向に縞模様が見られる事も注目すべき点である。
本来なら、下の自然画像でのサンプル例であるように、中心の十文字は
画像輝度エネルギーが集中するはずなので、この部分が十文字のように明るく表示されるはずなのである。
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自然画像
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| FFT処理 → |

自然画像のFFT結果例
|

自然画像の輝度ヒストグラム
一般的に、自然画像の輝度ヒストグラムは、このように左右対称形態ではない。FFT結果にも、中心付近の暗部や縞模様は発生しないのが普通である。
| バイキング撮影の(従来版)「火星の人面岩」画像解析 |
これは、バイキングが撮影した「顔」として見える画像データの同様な処理結果からも明らかである。

火星の顔(従来イメージ)

火星の顔(従来イメージ)のヒストグラム

火星の顔(従来イメージ)の画像FFT結果
PhotoShopのヒストグラムは左右非対象であり、FFTの解析結果でも水平方向の暗部はみられない。
| 上のバイキング撮影「火星の人面岩」に
「エンボス処理」を施した画像の画像解析 |
この、今回NASAが発表したパスファインダー軌道衛星からの人面岩画像はどのような画像処理を施されたのであろうか。 PhotoShopの画像フィルタの中で、最も近いと思われるのが
エンボス処理である。
参考までに、上のバイキング撮影の顔をエンボス処理したものの解析結果も公開してみよう。
このエンボス処理は、パスファインダー軌道衛星からの画像のFFT解析から推察した結果に従い、エンボス方向を垂直方向に処理したものである。
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火星の顔(従来イメージ)のエンボス加工画像
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火星の顔(従来イメージ)のエンボス加工画像ヒストグラム
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火星の顔(従来イメージ)のエンボス加工画像FFT結果
このFFT画像などでは、すこし判りにくいが、エンボス処理しないものに比べ中心水平軸の部分が暗く、また水平方向に縞模様が
認められる。 さらに、ヒストグラムが中心に対して対象となっているのも興味深い。
さて、この夏、ついにこの画像解析に成功したのでここに発表しよう。詳細はここにある。↓
マーズ・グローバルサーベイヤーからの「火星の顔」解析
tmsr023b.pdf
この概要は、上記の画像解析のまとめと、復元の試み、前述したNASAのサイトにあった「生データ」という画像を検討し
そこからオリジナルに近いと思われる画像を復元したものである。
 |
→ |
 |
生データ画像 | | 復元した画像(Clickで拡大) |
さらに、このように復元した画像を、Photoshopの/フィルタ/表現手法/エンボス/処理で加工すると・・・ |
| | ↓ |
| |  |
どうじゃ?公開されている画像そっくりになったであろう。
以上の解析により、今回公開された火星画像については、あきらかに何等かの画像処理痕跡が確認できる。
その画像処理は、光の立体感をそこなうエンボス処理である可能性が大である。
少なくとも、FFT解析結果にある縞模様は、何等かの処理によって自然画像の特徴が失われている画像といえよう。
このような例にあるように、権威に目くらましされないように色々な現象(UFO、超能力など)をウオッチしていきたいものである。